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兵庫県立農林水産技術総合センター
お知らせ -記者発表-

加工業務用大玉キャベツ栽培に適する品種の選定


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担当事務所名
担当課名
TEL 発表者名 その他の配布先
12/25
(木)

兵庫県立農林水産技術総合センター
農業技術センター園芸部

0790-47-2400

所長 小池 孝司
 主幹(広報情報担当)   田中 潔

 


 消費者の食の外部化に伴い、加工業務用野菜の消費量が増加しており、主要野菜13品目(注1)合計では加工業務用が半分以上を占め、しかもその3割以上を輸入野菜が占めている。一方、近年食の安全・安心を脅かす事態が多発したことから、国産野菜を求める動きが強まっている。

 このため、輸入野菜に奪われたシェアを取り戻し、加工業務用需要に対し安定的に国産野菜を供給できる生産技術の確立が急務となっている。

 そこで、平成18年度から農林水産省の委託プロジェクト研究「低コストで質の良い加工・業務用農産物の安定供給技術の開発」の野菜部門に参画し、加工業務用需要に対応できるキャベツ栽培に関する試験研究に取り組んできた。

 加工業務用で主に用いられるキャベツは、葉が結球内部に密に詰まっていて水分含量が少ない、いわゆる寒玉系品種であり、調理の効率の面から家庭消費用(1.0~1.3kg)に比べて大玉(2kg程度が需要が多い。)で、加工の初期段階で切除される芯の部分が小さいものが望まれる。

 そこで、品種試験を行った結果、肥大性が良く芯が小さい加工業務用品種(注2)として次のとおり選定した。
   年内どり:「征将(せいしょう)」、「凛(りん)」、「おきな」、「輝吉(てるよし)」
   冬 ど り:「夢舞台(ゆめぶたい)」、「彩音(あやね)」
   4月どり:「T-520」
   6月どり:「初恋(はつこい)」、「YR天空(てんくう)」

 また、2kg程度になるのに最も適した栽植密度を試験した結果、10a当たりの苗数は、慣行栽培(市場出荷用(主に家庭消費向け))が5,000~5,500本であるのに対して、作型や品種によって若干異なるが、およそ3,700~4,200本であった。

 現在、加工業務用の大玉キャベツは、11月~6月にかけて県内各産地でリレー出荷されており、年間出荷量は約2,000tに上っている。今後は選定した品種の現地への導入を進めながら、更なる生産振興を図っていく。

                                 
キャベツ(夢舞台) キャベツ(天空)

(注1)主要13品目:トマト、たまねぎ、だいこん、レタス、はくさい、にんじん、ねぎ、さといも、キャベツ、ほうれんそう、
             きゅうり、なす、ピーマン

(注2)加工業務用品種
 年内どり:「征将」      ・… 10月どりに適する。早生品種。
       「凜」        … 10~11月どりに適する。早生で、裂球が「征将」に比べて遅い。
       「おきな」     … 11月どりに適する。裂球が遅く、収穫期間が長い。多収量が望める。
       「輝吉」      … 12月どりに適する。肥大性が良く芯が小さいが、病気にやや弱い。今年度更に品種試験を実施中。
 冬 ど り:「夢舞台」「彩音」 … 1~3月どりに適する。
 4月どり:「T-520」    … 春の気温上昇期において芯の伸長が遅い。
 6月どり:「初恋」       … 早生品種で、年明けのは種で早期収穫が望める。
       「YR天空」     … 「初恋」よりも収穫時期は遅いが、肥大性が良く、芯がとても小さい。

                                                       (担当) 園芸部  TEL 0790-47-2423


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