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兵庫県立農林水産技術総合センター
お知らせ -記者発表-

シュンギクに生理障害を引き起こす土壌の診断法を開発

月/日
(曜日)
事務所等名 電 話 発表者(担当者) その他の配布先
9/29
(金)
兵庫県立農林水産技術総合センター
(環境部)
0790-47-2400 所長 小池 孝司
主幹(広報情報担当)
田中 潔
なし


 施設栽培のシュンギクで下葉の周辺が黄化し商品価値を落とす、謎の生理障害(現場では、「シュンギク額縁症」と呼んでいる。)が多発し問題となっていた。
 このため、生産者と農業改良普及センターの協力のもとに、この障害が微量要素の一つ「マンガン」の欠乏により引き起こされることを突き止めた。そして、0.2%の硫酸マンガンの葉面散布で回復することも明らかにしてきた。しかし、葉面散布という対症療法的対策だけでは十分でないため、抜本的な土壌改善対策が望まれていた。
 このたび、土壌中でマンガンが欠乏する仕組みを明らかにし、マンガン欠乏を引き起こす土壌の診断法を開発した。これまでこの障害の原因を土壌養分の診断から解明することができなかったのは、土壌微生物が関係していたためであり、土壌微生物がマンガンを取り込んだり放出したりするので、通常の化学分析では土壌中のマンガンを評価することが難しいということが分かった。すなわち、土のサンプルを一定の温度にして土壌微生物を培養し、培養前後を比較して微生物の働きと影響を考慮してマンガンの評価を行った。欠乏症が発生する土壌では、可給性のマンガンが10ppm(5〜8ppmが適量とされる)も存在していても、30℃で10日間培養すればほとんど無くなってしまうという事実を発見した。
 この方法は、土壌微生物によるマンガンの不可給化を10日間の培養で評価する手法である。やや時間と手間がかかるが、不可能であった評価を可能にする技術である。
 ところで、周年栽培される「施設軟弱野菜」の多くの品目でもマンガン欠乏による障害は発生する
が、中でもシュンギクが特に弱い。また、堆肥等有機物を十分に施用して、いわゆる土づくりができているほ場で発生が多い傾向がみられる。土壌微生物の活動を考慮した正しい土づくりはどのようにすればよいのか、更なる研究が必要である。


シュンギク額縁症(マンガン欠乏)
                                     シュンギク額縁症(マンガン欠乏)

(担当)環境部 電話:0790−47−2420




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