文字サイズを変更 文字を標準サイズにする 文字を大きくする
兵庫県立農林水産技術総合センター
お知らせ -記者発表-

キャベツの栽植密度を下げることで、一斉収穫が可能な期間を延長

月/日
(曜日)
事務所等名 電 話 発表者(担当者) 配布先
12月24日
(金)

県立農林水産技術総合センター
(農業技術センター 農産園芸部)
 
0790-
@47-2423
A47-2400
所長 和田 眞由美
@研究主幹(野菜担当)
 秋山 隆
A主幹(広報情報担当)
 井上 智
県政記者クラブ
北播磨県民局


 加工・業務用向けのキャベツ栽培※1は、省力化のため一斉収穫※2が必須で、また、大玉(2s以上/個)・多収(8d以上/10e)が目標です。しかし、比較的温暖な期間に生育する秋どり栽培は、球の肥大が早いため一斉収穫の適期が短く、作業が一時期に集中し規模拡大の妨げとなり、また、適期収穫できない場合、減収※3となっていました。
 そこで、加工・業務用キャベツの一斉収穫可能な期間を延長できる栽植密度を明らかにしました。

   ※1:加工・業務用のキャベツは、家庭用に比べ単価は安いものの全生産量の半分以上の需要がある。
      低コスト化のため省力化による生産規模の拡大、収量増が不可欠で、また2s以上/個の大玉(家庭用は1.3s)が求められる。
   ※2:通常は収穫適期のものを選択して収穫するが、省力化のため収穫期になればすべてのものを収穫する方式。
   ※3:収穫時期が早すぎると葉の詰まりが悪くなり、遅れると裂球(葉が詰まり過ぎて球が割れる現象)の発生により品質が低下し、
      いずれも減収する。

 
1 技術の内容と効果
(1) 技術の内容
 栽植密度を4,170株/10e(慣行)から3,700/10e(疎植)にする。
  ((うね)幅120cm×株間40cm×2条植え)(畝幅120cm×株間45cm×2条植え)

 (2) 技術の効果
○疎植にすると慣行に比べて一斉収穫可能期間が約2倍に拡大します。
○疎植のため収穫数は減りますが、1個の重さが増えるため収量は同等です。
栽植密度 一斉収穫可能期間 球重(s/個) 収量(d/10e)
秋どり 冬どり 秋どり 冬どり 秋どり 冬どり
新技術(疎植) 3,700株/10e 7日 21日 2.5 2.3 9.3 8.5
慣行技術 4,170株/10e 3日 10日 2.2 2.1 9.0 8.8
○収穫作業が分散できるため、より計画的な出荷が可能になり、また経営規模の拡大も可能となります。
○苗が少なくて済むため、育苗費が軽減できます。

2 本技術の普及上の留意点
○本技術は、秋どり栽培のような結球肥大が早く、収穫可能な期間が短い作型で、特に効果を発揮します。
○一斉収穫するためには、生育の斉一性向上が課題であり、次に留意することが必要です。
 ・優良苗の選別(奇形、異形苗の抜き取り)
 ・欠株の回避(適切な防除およびかん水等管理作業)
 ・湿害回避(弾丸暗きょ及び額縁明きょの施工等の排水対策)

3 今後の方針
 農業改良普及センターやJAと連携して加工・業務用キャベツ産地(30f)に普及します。
(県下の主要産地:兵庫六甲、兵庫南、兵庫みらい、兵庫西、たじま、丹波ひかみ、淡路日の出、あわじ島の各JA管内)
裂球により損傷したキャベツ 加工業務用キャベツ一斉収穫の様子
裂球により損傷したキャベツ 加工業務用キャベツ一斉収穫の様子
省力化のためほ場内で調整し、鉄製コンテナに収納して出荷する。

トップページへ