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兵庫県立農林水産技術総合センター
お知らせ -記者発表-

拍動灌水によるヤマノイモの品質、収益向上

月/日
(曜日)
事務所等名 電 話 発表者(担当者) 配布先
7月26日
(火)
県立農林水産技術総合センター ダイヤルイン
@079-
674-1230
A0790-
47-2408
所長 渡邊大直
@北部農業技術センター農業・加工流通部長 永井 耕介
A研究主幹(広報・知的財産管理担当 小林 尚司)
・北播磨県民局
・但馬県民局
・県庁記者クラブ


 丹波地域の特産品であるヤマノイモは、土壌の水分状態にイモの肥大が、影響されやすく、収量・品質の年次変動が大きい作物です。特に7月下旬〜9月はイモが肥大する時期で、この時期に水分が不足すると肥大が悪く、また乾燥や湿潤を繰り返すとイモが変形、ひび割れなどを起こすので、品質を安定させるためには水分調整が重要な時期です。この時期に下図のような装置(日射制御型拍動自動灌水装置、近畿中国四国農業研究センター開発)を利用して自動灌水を行ったところ、慣行法でうね間灌水をするよりも品質、収量を改善することができ、収益向上を図ることができました。
1 技術の内容と効果
(1)技術の内容
 日射制御型拍動自動灌水装置を設置して、ソーラーパネルによる電力でポンプを動かして拍動タンクに水をため、位置エネルギーを利用して灌水します。試験は3a規模で2カ所のほ場で行い、灌水は1.4〜1.5m幅のうねの中央部に通した点滴チューブで行いました(図1)。
(2)技術の効果
自動灌水区の日灌水量は、日照時間にほぼ連動して増減し、株当たりの灌水量は平均して0.3〜0.5g/日となり、慣行区では、うね間灌水を期間中3回行いました。
地上部の生育は自動灌水区で旺盛で、葉の日焼け度も軽く、収量は自動灌水区がやや多くなりました。また、収穫したヤマノイモの等級比率は、自動灌水区では慣行区よりも秀品率が高く、規格外品率が低下しました。
ヤマノイモの価格は等級に大きく影響され、平成22年度の価格で計算した粗収益は、10a当たりで自動灌水区が慣行区よりも17〜30万円高くなり、収益は、10a当たり年間約10万円の灌水装置の償却経費を含めても、約14万円/10a増加する試算となりました。

2 成果の活用と普及上の留意点
(1)日射制御型拍動自動灌水装置は、1分間当たり15g程度の比較的少量の用水からでも利用することができます。
(2)原水のにごり、汚れによりポンプ、電磁弁が詰まるなどの障害が発生するため、ろ過装置を工夫し、配管のつまりがないよう点検は常に行う必要があります。

3 今後の方針
平成23年度は10a規模の2ほ場で実証試験を実施中で、今後、普及センターと連携して丹波全域への普及を進めます。

【参考】




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