育成期の発育が悪い素牛は、子牛市場における評価が低くなるだけでなく、肥育牛になっても増体が悪く、枝肉重量が小さくなり、脂肪交雑も低くなります。そのため、繁殖農家には肥育期に増体の良い素牛を作ることが求められています。そこで、県内の去勢牛の子牛市場及び枝肉情報をもとに枝肉成績に及ぼす繁殖農家の効果を解析し,去勢肥育牛の枝肉重量を大きくする効果が高い(L農家)及び低い(S農家)繁殖農家各3戸を選定して、現地調査を実施しました。

対象農家の雄子牛(去勢)を、生時~90日齢(前期)91~180日齢(中期)181日齢以上(後期)3区に分けて発育調査を実施しました。L農家は育成期全体を通して、体重及び体高が大きく、発育が良好でした。また、L農家は、前期において血液中の総コレステロールやアルブミンの値が高く栄養状態が良好で、さらに第1胃の発達の指標となるβ-ヒドロキシ酪酸が高く第1胃が良く発達していました。

聞き取り調査から、初乳製剤投与や代用乳の追加給与を実施している戸数はL農家が多く、濃厚飼料給与量はS農家が4か月齢時に急増し、5か月齢で3.7kg給与しているのに対し、L農家は5か月齢で2.7kgと少量給与していることが分かりました。粗飼料給与量はL農家が4か月齢以降多くなりました。






枝肉重量が大きくなる素牛を作るためには、ほ乳期に初乳製剤投与、代用乳の追加給与及び人工乳を摂取させて初期発育を良くし、中期以降に濃厚飼料を適正量給与した上で粗飼料を多給することが重要です。粗飼料を多給するために、早い月齢での濃厚飼料給与量の急増は避け、後期の早い段階で上限給与することが良いと考えられました。




                         

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私の試験研究
当センターの各部署が順に担当して、特徴的な試験研究等の実施状況を紹介します。
 今月は、北部農業技術センター 畜産部 研究員 小路 玲子 が担当します。

「枝肉重量が大きくなる素牛を作るためには?」