私の試験研究

当センターの各部署が順に担当して、特徴的な試験研究等の実施状況を紹介します。
今月は水産技術センター 増殖部 主任研究員 川村芳浩が担当します。

ガザミの疾病対策

ガザミは、本県瀬戸内海側、特に西播では、珍重されているカニです。このガザミ資源の回復や維持のために、ひょうご豊かな海づくり協会(栽培漁業センター)では、毎年500万尾の稚ガニが生産(種苗生産)され、県内各地に放流されています。

しかし、近年、種苗生産の途中で、細菌の感染による壊死症(細菌性壊死症)が多発し、思うように稚ガニの生産ができなくなっています。そこで、この病気を防除するための研究を行いました。

   
左:細菌性壊死症に罹った幼生(赤い矢印の先が壊死している)
右:原因細菌(1000倍)Flavobacterium属の細菌

病気に罹ったガザミ幼生から、原因細菌を分離し、その細菌の種類や増殖特性を調べました。

   

原因細菌は、3%の塩分濃度、水温25~30℃で最もよく増殖することがわかりました。逆に、この塩分や水温をはずしてやれば、細菌の増殖を抑えることができることがわかりました。

また、この細菌の飼育池への侵入経路を調べた結果、ガザミ幼生の餌として与えている、アルテミア幼生という生物餌料の体表に付着した状態で、飼育池へ侵入していることがわかりました。

これらのことを利用して、ガザミの細菌性壊死症の防除のために、以下のことを行えば、有効であることがわかりました。


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