開発した実用技術>環境病害虫>土壌病害防除
開発技術名 カラシナの土壌混和による夏出しホウレンソウ萎凋病防除技術
技術開発の経緯
 おおや高原では、雨除けハウスでホウレンソウを中心に有機栽培しているが、高温期にはフザリウム菌によるホウレンソウ萎凋(いちょう)病の発生に苦慮している。現地では熱水消毒を実施しているが、新たに植物の持つ機能を利用した防除方法として、抗菌性物質を含むカラシナの茎葉を鋤き込んで被覆・散水して土壌を還元化するという土壌消毒法の効果を検討した。
開発技術の内容
ア 6月初旬にカラシナを播種し、7月中旬に開花したカラシナの茎葉を切断して土壌に鋤き込む。その後、散水チューブで散水し、透明フィルムで被覆して3週間程度ハウスを密閉する。被覆した透明フィルムを除去後、ホウレンソウを播種する。
イ 被覆期間中に土壌が還元化することにより防除効果と収量が向上する。ハウスが傾斜している場合は、散水に水圧補正チューブを用いることで還元化が促進される。また、還元化が不十分と予測される場合は、2重被覆等で地温を上昇させることで効果を確保できる。
ウ カラシナ鋤き込み後の土壌中のフザリウム菌密度は、消毒後2作後までは少なく、翌年春の1作後にやや増加するので、カラシナによるホウレンソウ萎凋病の発病抑制効果は実質1年である。
期待する効果
 カラシナ鋤き込みと被覆による土壌の還元化が土壌中のフザリウム菌密度を検出限界以下に低下させることによる萎凋病防除効果が期待される。あわせて、有機質供給の相乗効果により収量の向上が期待される。
連絡先 農業技術センター環境・病害虫部 0790-47-1222