雨の日に互いの傘を外側にかしげ、濡れないようにすれ違う 「傘かしげ」
腰をこぶし分浮かせて席を詰め、空席をつくる 「こぶし腰浮かせ」
見ず知らずの人に親切にしてあげる 「さしのべしぐさ」
これは「江戸しぐさ」の一例です。
江戸しぐさとの出会いは、「いきいきさわやか県庁運動」の明るい職場づくりで接遇、人への思いやり等について良き先輩から「江戸しぐさ」の仕草を繰り返し指導されたことに始まります。いちいち書き留めてはいませんでしたが、「江戸しぐさ」の言葉だけは常に頭に残っていました。
ある日、新聞の広告欄にマンガ版「江戸しぐさ」入門(三五館発行)を発見し、手に入れることができました。挿絵(マンガ)もあり、子供でも読める分かりやすい内容でしたので、子供や職場で供覧し広めたいと思いました。その内容の一部をここで紹介しますので、興味のある方は購読して職場研修等に使って頂ければと思います。
江戸しぐさの根底には、互助共生の精神がもとになっています。この江戸しぐさにおける共生とは、肩を寄せ合って生きるというのではなく、自立した人々が対等に生き生きと誇りを持って生きていく、つまり互角に向き合える、互角に言い合える、互角につき合えるという精神を築き上げ、江戸の発展、平和の一因になっていたようです。
しぐさ(思草)の「思」は思う・思考で、「草」は行為・アクションを指し、動作そのものは「仕草」といえます。しかし背後にあるものは心です。考え方や思いがそのまましぐさに出てしまうもので、日ごろから考え方を正しく美しくするとともに、常に心を磨いていくことが大切だとのことです。
社会人として守らなければならないルール、マナーを身につける必要があり、ひとつの手引書になると思います。
綱紀粛正について本年度は、「執務姿勢の確立と綱紀粛正について」と題して平成19年7月10日付けで副知事通知が各所属長に発せられました。
内容の第一番目に上がっているのが、「参画と協働を基本姿勢とした県政を進めるにあたり、県民の視点に立った行政サービスの向上に努め、県民からの相談・問い合わせ等に対しては、親切な対応、迅速な事務処理を心がける。」であります。
これを実施するには、個々の職員が社会人としてのマナーを身につけ、明るい職場づくりに努めることが基本になると考えます。
「おはよう」の挨拶は、これから始まる一日はどんなことがあるかわからない時点で、朝早くから真っさらな自分の心の状態を伝え、「あなたにとっていい一日であるように」と願う言葉です。まずは、間髪入れずに山のこだまのように「おはよう」には「おはよう」と「おはようございます」には「おはようございます」と返す挨拶の励行を呼びかけることから始めたいと思っています。