センターからひとこと

(当センターの所長、次長、各技術センター所長等が順に執筆します。)
今月は 農業大学校 校長 上林 良之 が執筆しました。

農業大学校は養成課程と研修課程があります。養成課程は若い農業の担い手を育成するため2年間全員が寮生活をし座学によって理論を学び、実習で農業技術を学びます。研修課程は農家や農業を志す社会人に対して農業技術研修を行っている学校です。

農業大学校では6月16日1年生全員で手植え田植実習を行いました。
 機械化が進んでいる水稲栽培ですが直接水田に入り土の感触を確かめることは作物を栽培するためには大切なことです。特に最近の学生は非農家育ちの学生が半数を占めているためこの実習は農業を学ぶ上では欠くことができません。秋には収穫をし学生食堂で新米を味わうことになります。

農業大学校で学生が栽培した農作物を校内の販売所(夢果菜)で販売しています。
栽培した作物を自分たちで販売し消費者の意見や評価を聞くことは勉強の励みになります。毎週金曜日の午後2時から販売をしています。

学生は座学と実習に加えて卒業論文にも取り組んでいます。2年生が行っている2.3の卒論を紹介します。

畜産専攻では商品外のパスタ屑を利用した和牛の肥育試験を始めています。牛の増体性や産肉性に及ぼす影響を調べています。どんな肉牛に仕上がるか楽しみにがんばっています。

野菜専攻ではIPM(総合的防除技術)を使ったトマト栽培に取り組んでいます。これはできるだけ農薬に頼らない栽培技術です。写真は栽培ハウスと収穫したトマトです。

左:栽培ハウス、右:収穫したトマト
果樹専攻では灌水が桃の品質に与える影響を調べています。
間もなく美味しい桃が収穫できる予定です。

こうした卒論や実習を通して実践技術を身につけ農業の担い手として育っていきます。

社会人の研修では基礎的な研修から実用的な技術習得研修まで幅広くカリキュラムを準備しています。農業に対して様々な思いを持っておられる方また農業を始めようとされている方は是非農業大学校のHPをご覧ください。また農業大学校のキャンパスへもお越しくださいご案内いたします。