センターからひとこと

(当センターの所長、次長、各技術センター所長等が順に執筆します。)
今月は 総合センター 企画調整・経営支援部長 永岡 治 が執筆しました。

現在、農林水産技術総合センター企画調整・経営支援部では農林水産施策の基本方針である「ひょうご農林水産ビジョン2020」がめざす「県民の食と暮らしを創造するひょうごの「農」の実現」を支える技術開発・普及の実現に向け、以下の業務を推進しています。

1 試験研究課題の企画調整・進行管理による効果的な研究推進

農林水産分野における研究課題の企画調整及び進行管理、大学や企業等産学官との連携による共同研究の効率的な推進を図っています。
 試験研究を進める上での重点項目は次のとおりです。
○農林水産物のブランド化に直結した技術開発
 付加価値が高く、産地間競争に勝ち抜く農林水産物の育種、栽培・飼養管理技術の開発の推進
○食・自然環境の両面から県民の安全安心を支える技術開発
 安全安心な食料の提供、豊かな自然環境の維持保全や災害に強い森づくりなど県民生活の安全安心を支える技術開発の推進

研究施設での開発技術の検討

2 知的財産の創出・管理と知的財産相談センターの設置

県民生活の向上や産業活性化に向け、知的財産の積極的な創出を図るとともに、出願、権利の維持・放棄等について適切に管理しています。
○特許権:「青枯病防除資材(内生細菌を用いた防除資材)」、「卵子または胚のガラス化用具及び方法(卵子、胚を良好に保存する超急速凍結法)」など17件の特許登録、11件の出願をしています。
○品種登録:「黒っこ姫(エダマメ用新品種)」、「播磨の緑(松くい虫抵抗性のアカマツ)」など7件の品種登録、4件の出願をしています。
 また、ひょうご農林水産知的財産相談センターを設置し、専任の「農林水産知的財産相談員」による農林水産分野の知的財産(特許権、商標権、新品種に係る育成者権など)の権利取得や保護、活用についての普及啓発や相談活動を行っています。
 ○場所:県立農林水産技術総合センター3階
 ○受付時間:毎週月~金曜日(木曜日は除く)9:00~17:15
 ○相談料:無料
 ○電話(0790-47-2407)・FAX(0790-47-1130)

3 広報・技術交流

県民に開かれた試験研究機関として、多様化するニーズを的確に捉えた試験研究成果等の情報を適期に提供し、その普及を推進しています。
○試験研究成果等広報
 定期的な記者発表、試験研究成果発表会、刊行物の発行やホームページにより情報発信に努めています。
○センター施設見学
 農林漁業者、一般県民等の施設見学を随時受け入れているとともに、試験研究機関への理解を深めていただく目的で、「センター公開デー」を開催しています。
○研修生受入等による技術交流
 国際協力事業団(JICA)等と連携し、海外からの研修生を受け入れ国際交流を担っています。また、県内外から研修生を受け入れて、農林水産技術に関する知識や技術の指導を行っています。

JICA研修生

4 普及指導員の指導と研修の実施、現地情報の収集と行政、研究、普及の連携

○新規就農者等の育成、農林水産物ブランド戦略、食の安全安心対策等を推進する普及活動を総合的にサポートしています。
 ○各種の研修や普及現場での指導を通じた普及指導員の資質向上を図っています。
 ○試験研究への課題提案や、研究開発技術を迅速に普及移転させるとともに、施策立案への参画や県政課題の解決に向けた行政との連携強化を推進しています。

   
普及指導員の研修