センターからひとこと

(当センターの所長、次長、各技術センター所長等が順に執筆します。)
今月は 総合センター 企画調整・経営支援部  中野 晴之 が執筆しました。

企画調整・経営支援部では、平成24年3月に策定された本県農林水産振興施策の基本方針である「ひょうご農林水産ビジョン2020」がめざす姿、「食と暮らしを創造するひょうごの『農』」の実現を支える技術開発・普及を着実に推進するため、以下の業務に取り組んでいます。

1 試験研究課題の企画調整・進行管理による効果的な研究推進

農林水産分野における研究課題の企画調整及び進行管理、大学や企業等産学官との連携による共同研究の効率的な推進を図っています。
 試験研究を進める上では次の2つの重点化方向に沿って進めています。

①農林水産物のブランド化に直結した技術開発

付加価値が高く、産地間競争に勝ち抜く農林水産物の育種、栽培・飼養管理技術の開発の推進

②食・自然環境の両面から県民の安全安心を支える技術開発

安全安心な食料の提供、豊かな自然環境の維持保全や災害に強い森づくりなど県民生活の安全安心を支える技術開発の推進

兵庫県を代表するブランド牛『神戸ビーフ』

2 知的財産の創出・管理と知的財産相談センターの設置

当センターで開発した技術は、活用する上での優位性を確保する観点から積極的な知的財産権の取得及び維持に努め、その有効活用により県内の農林水産業の振興を進めています。

◎特許権 :

「ホタルイカの眼球除去具及びこれを用いた眼球除去装置」、「空気式混合による植物苗の吹付け緑化工法」など15件の特許登録、11件の出願をしています。

ホタルイカの眼球除去具及びこれを用いた眼球除去装置

◎品種登録 :

「黒っこ姫(エダマメ用新品種)」、「播磨の緑(松くい虫抵抗性のアカマツ)」など8件の品種登録、5件の出願をしています。

播磨の緑(松くい虫抵抗性のアカマツ)

また、「ひょうご農林水産知的財産相談センター」を設置し、専任の「知的財産相談員」による農林水産分野の知的財産(特許権、商標権、新品種に係る育成者権など)の権利取得や保護、活用についての普及啓発や相談活動を行っています。
 ○場所 : 県立農林水産技術総合センター3階
 ○受付時間 :9:00~17:15
   毎週月~金曜日(水曜日は除く)
 ○相談料 : 無料
 ○電話(0790-47-2407) ・ FAX(0790-47-1130)

3 広報・技術交流

県民に開かれた試験研究機関として、多様化するニーズを的確に捉えた試験研究成果等の情報発信に努め、その普及を推進しています。

◎試験研究成果等広報

定期的な記者発表、試験研究成果発表会、「ひょうごの農林水産技術」等刊行物の発行やホームページにより情報発信に努めています。

◎センター施設見学

農林漁業者、一般県民等の施設見学を随時受け入れています。また、試験研究機関への理解を深めていただく目的で毎年開催しております「総合センター公開デー」は平成24年11月17日(土)に開催する予定です。

トライやるウィークで農業体験

◎研修生受入等による技術交流

国際協力事業団(JICA)等と連携し、海外からの研修生を受け入れ国際交流を担っています。また、県内外から研修生を受け入れて、農林水産技術に関する知識や技術指導を行っています。

JICA研修生の受け入れ

4 普及指導員の指導と研修の実施、現地情報の収集と行政、研究、普及の連携

◎新規就農者等の育成、農林水産物ブランド戦略、食の安全安心対策等を推進する普及活動を総合的にサポートしています。

◎各種の研修や普及現場での指導を通じて普及指導員の資質向上を図っています。

◎試験研究への課題提案や、研究開発技術を迅速に普及移転するとともに、施策立案への参画や県政課題の解決に向けた行政との連携強化を推進しています。

暑熱対策としてドロマイト石灰を屋根に塗布