センターからひとこと

(当センターの所長、次長、各技術センター所長等が順に執筆します。)
今月は 総合センター総務部長 芦田 達明 が執筆しました。

こんにちは! いつもホームページをご覧いただきましてありがとうございます。
 私は、総務部長の芦田です。よろしくお願いいたします。

当センターの役割や施設の概要等につきましては、ホームページの案内にまかせるといたしまして、私からは「へーこんなこともやっているのか、知らなかった。なるほどネ!」とほんの少し驚いて頂けるようなお話をしたいと思います。

まず、お米についてですが、当センターでは従来から新たな品種やその栽培・育成技術の改善等の技術開発に取り組んでいますが、これらの技術を活用し、みなさんの食卓へお届けするお米の「種」を生産する事業を行っています。
 お米の種(タネ)は、原々種(種の種の種)→原種(種の種)→種→苗と栽培を続け、3年もかかって皆さんの食卓へ届いています。 つまり3年後のお米の種を作っていると言うことになります。 ちなみにコシヒカリについては、県内で生産するほぼ100%の種に相当する原々種等をセンター全体で栽培していますので、単純に考えますと、もしその年に栽培が出来なかったら3年後はお米が出来ないことになってしまいます。
 平成7年から8年に100年来の干ばつと言われた年がありましたが、原々種の田んぼに優先して農業用水を配るなど栽培に苦労したこともありました・・・・。
 しかし、実際は万一の場合を想定して、余裕をみて栽培していますのでご安心下さい。

また、みなさん良くご存じの「神戸ビーフ」すなわち但馬牛の生産についてですが、当センターにおいて種牛を選抜・育成して、県下の繁殖農家に精液を配布しています。
 毎年16頭の優秀な雄子牛を、体型、発育、精液性状等で選抜して7頭に絞ります。
さらに、7頭のそれぞれの子牛各16頭を肥育した後、枝肉市場へ出荷して枝肉の成績(霜降りの状況等)や血統情報の分析を合わせて評価して、父である牛の能力が優秀なものだけを5年もかかって選抜しています。
 選ばれなかった雄牛は、肥育し出荷するため、種牛として残るのは極めて厳しい競争を勝ち抜いた大変優秀な雄牛のみ(基幹種雄牛の定数は12頭)となります。厳しい競争社会ですね。

このような事業のほか、総合センターでは農林水産業のあらゆる分野にわたり県下全域に研究施設等を設け、試験研究を通じた「食と暮らしを創造するひょうごの『農』の実現」をめざして職員一同頑張っています。よろしくご支援をお願いいたします。