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センター雑感

当センターの各部署が順に担当して、季節の風景や出来事など様々な話題を紹介します。
今月は【北部農業技術センター畜産部】が担当します。

神戸ビーフに松阪牛、近江牛・・・など国内ブランド牛肉の素牛(もとうし)として知られる兵庫の至宝「但馬牛」。最近では、某高級料亭の偽装事件でその名も一層世に広まったかのように思います。

このように、但馬牛は肉質の点で、霜降りが細かくきれいに入り、食べてもトロ~と美味しいことから世界的に高く評価されています。

北部農業技術センター畜産部では、但馬牛の育種改良と効率的な飼養管理に関する試験研究を行っており、美味しいお肉がたくさん生産できるスーパー種雄牛の造成と繁殖牛・育成子牛の最適な飼養管理方法の確立を目指しています。このことについて、昨年、当センター畜産部にとって大変喜ばしい出来事がありました。

皆さんは“和牛のオリンピック”をご存知でしょうか? 正式名は「全国和牛能力共進会(通称:全共)」で、5年に一度開催され、各県の改良成果の実証と展示を行っています。昨年の10月、第9回全共が鳥取県で開催されました。若雄の部、若雌の部、肥育の部など9つの出品区があり、第1区(若雄の部)に兵庫県代表として、当センターの畜産部で飼育した種雄候補牛「芳悠土井(よしひさどい)」号を出場させました。

兵庫県有牛としては、初めての全共出品であり、県内の予選を勝ち抜いての出場となりました。

会場では、「すごい但馬牛がいるぞ」「但馬牛もここまで大きくなるのか」・・・などの驚きと絶賛の声が挙がっていました。結果は、優等5席(出品牛21頭中上位5番目)で、近年にない好成績を収めることができました。

芳悠土井号の活躍で、全国に「但馬牛」の改良成果の一部を示すことができたと自負しています。

また、芳悠土井の出品に当たり、飼育管理、調教等の牛づくりに、約1年間職員が一丸となって取り組んできました。

この取組も日頃の飼育管理に対する職員の士気を高める結果につながりました。

今後も北部農業技術センター畜産部は、このように一丸となって但馬牛の躍進を目指していきます。

   
左:トロ~リとろける神戸ビーフ、右:芳悠土井の審査風景