関係機関との連携による「キャベツ生産振興」への取り組み
兵庫県は、「ひょうご農林水産ビジョン2020」に掲げた重要施策である「ひょうご五国のめぐみ」実現のため、都市近郊の立地条件を活かした野菜産地の育成を図っています。
特に、キャベツの生産振興に関しては、平成20年から県(行政・普及・研究)と全農兵庫県本部およびJA(農協)との連携により、増産に向けた体制構築、周年安定生産技術の確立や実需者との契約による価格安定等に取り組んでいるところです。
さらに、本年度からの新規事業として、加工・業務用として需要が増大しているキャベツ等の定時・定質出荷を目指し、業務用需要に対応できる産地を育成する「野菜増産プロジェクト事業」を実施しています。
兵庫県のキャベツ生産は、県下各産地で広く栽培され、作付け面積890ha、生産量32,900t、出荷量27,100t(平成22年度国統計)であり、全国10位の地位を保っています。しかし、出荷量は、平成5年の44,278tをピークに減少しているのが現状です。
農業技術センター農産園芸部は、以前よりキャベツの試験研究に取り組み、最近では「キャベツ大玉系品種を利用した業務用低コスト安定供給技術の開発」や「年内どりおよび春どりキャベツの品種比較試験」などを実施しています。
これまでの試験研究成果を活用し、キャベツ生産振興を図るため、栽培指導者の技術アップのための実技研修会などを関係機関と開催しています。今後も試験研究成果の普及のため、「キャベツ推進会議」の開催や「兵庫県キャベツ生産推進マニュアル」の作成・充実などに取り組んで行きます。