トップページへ

センター雑感

当センターの各部署が順に担当して、季節の風景や出来事など様々な話題を紹介します。
今月は農業技術センター 農産園芸部 研究主幹 池上 勝が担当します。

「山田錦」誕生80年

酒米品種「山田錦」が、明年2月で80歳の誕生日を迎えます。

「山田錦」は兵庫県(当時の兵庫県立農事試験場)が育成した品種で、誕生日は昭和11年2月27日と考えています。昭和11年1月31日に開催された水稲原種改廃協議会で審査され、2月27日付けの兵庫県報第1065号で原種採用(現在の奨励品種に相当)が広く告示されました。

「山田錦」は誕生から80年が経ちましたが、ますます元気に生産が拡大中です。これほど長寿の品種は少なく、「コシヒカリ」(昭和31年)、「五百万石」(昭和32年)に比べても20年以上年上になります。

最近の和食ブームにより国内外で大吟醸酒などの特定名称酒の需要が増える中、その原料である「山田錦」も品薄になり、うれしい悲鳴の中、生産拡大が取り組まれています。

兵庫県立農林水産技術総合センターには酒米試験地(加東市)という全国唯一の酒米専門の研究機関があります。酒米試験地は日本一の酒米「山田錦」のさらなる長寿、健勝を願って、技術開発に取り組んでいます。