県産農産物の抗酸化能評価
抗酸化能″は、食品が有する健康機能性のひとつで、食品中に含まれる抗酸化物質(ポリフェノール類、ビタミンC他)が体内で生成される有害な活性酸素を消去し、生活習慣病(高血圧、動脈硬化、脳梗塞)や老化、発ガンを予防する効力を示します。
●主要な県産農産物について抗酸化能を測定し、抗酸化能が高いものを選抜しました。
・<豆類・麦類> 丹波黒大豆(2240)や美方大納言小豆(2015)が高いです。
・<野菜> バジル(4997)は非常に高いほか、エダマメ(1699)やホウレンソウ(1596)が高いです。
・<果実> ブルーベリー(2342)やクワの実(2044)が高く、アサクラサンショウ(6190)は非常に高いです。
●品種、部位、収穫時期でも抗酸化能は異なります。
・<品種別> エダマメは「丹波黒」(1850)や「黒っこ姫」(1806)が高く、ブルーベリーは「コビル」(2800)、「ジャージー」(2689)が高いです。
・<部位別> 美方大納言小豆は種皮部(21814)が高く、バジルは上部葉(5438)が高いです。
・<収穫時期別> アサクラサンショウは収穫盛期(7633)、終期(7778)が高いです。
●岩津ねぎが有する抗酸化能を活かした健康食品を開発するため、一次加工の岩津ねぎパウダー(フリーズドライ品)について、系統別、規格外品、収穫時期別の抗酸化能を調査し、抗酸化能の高い素材の活用を検討しました。
・<系統別> 「牛角系」(20307)は「長葉系」(16351)に比べて高いです。
・<規格外品> 規格外品(28644)は特に高く、健康食品の素材として有利です。
・<収穫時期別> 収穫始期(18037)の方が高いです。
現在、岩津ねぎ規格外品を用いた健康食品(顆粒、錠剤)の製品化をすすめています。