私は、淡路農業技術センター農業部でカーネーションを中心に花の品種選定や品質向上に取り組んでいます。
近年、燃油の価格が毎年乱高下し、冬季に燃油を燃焼することで温室の暖房を行ってきたカーネーション生産において、経営の不安定要因となっています。そこで、空気熱源式(電気式)ヒートポンプ空調機を使った冬期暖房がカーネーションの収量、品質に及ぼす影響について、適応可能な品種の選定とあわせて調査しています。その結果、収量、品質は同等、ランニングコストは3分の1程度であることがわかり、重油温湯ボイラーからの転換が可能であることが明らかになりました。
霜取り(デフロスト)運転(上図矢印)により夜間に短時間の温度低下(13℃→8℃)が起こりますが、切り花品質には影響ありませんでした。
切り花収量も同等でした。
今後、重油ボイラーの更新時には、暖房機器としてヒートポンプが選択枝の一つになるでしょう。