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私の試験研究

当センターの各部署が順に担当して、特徴的な試験研究等の実施状況を紹介します。
今月は畜産技術センター 家畜部 研究員 石川 翔が担当します。

飼料用米は肥育豚の配合飼料中のトウモロコシと30%代替できる

現在、日本の食料自給率及び飼料自給率は低迷しており、それらの向上が重要な課題となっています。そのような中、自給率向上のために水田を有効に活用しようと、家畜に給与する飼料用の米の生産が広がってきています。

家畜の飼料にはトウモロコシが多く含まれていますが、そのほとんどは海外からの輸入で賄われています。トウモロコシの代わりに国内で生産された飼料用米を家畜にたくさん給与することができれば、飼料自給率の向上に貢献する事ができます。

私の試験研究では、肥育後期(体重70~110kg)の肉豚に、配合飼料中のトウモロコシを粉砕した籾米や玄米で30%代替した飼料を給与して発育や肉質を調査した結果、従来の飼料と差のない良好な成績となることが分かりました。

今後はトウモロコシと飼料用米の代替率をさらに高めた試験を実施し、豚により多くの飼料用米を食べさせる技術を開発したいと考えています。