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私の試験研究

当センターの各部署が順に担当して、特徴的な試験研究等の実施状況を紹介します。
今月は淡路農業技術センター 農業部 主任研究員 宗田 健二が担当します。

早く収穫できるカンキツ「はれひめ」、「津之望(つののぞみ)」 ~カンキツ新品種の紹介~

淡路島はカンキツ類の栽培が盛んな地域です。主には温州みかんが栽培されていますが、淡路島特産の「ナルト」に代表されるいわゆる「雑柑類」も栽培されています。雑柑類では「ナルト」や「甘夏」が淡路島で古くから栽培されてきましたが、近年では「デコポン」の愛称で知られる食味の良い「不知火(しらぬひ)」(写真1)の栽培が増えていました。しかし他の産地でも増産が進み、現在は市場価格が低下傾向にあります。そこで、競合を避けるため、各産地では「不知火」など従来の雑柑類とは収穫時期が異なる品種を導入する動きがあります。

近年、「不知火」よりも早く収穫できる「はれひめ」(写真2)と「津之望(つののぞみ)」(写真3)という品種が新しく開発され、有望品種として注目されています。そこで、当センターではこれら品種を実際に栽培し、その果実調査を行い、淡路島への導入の可能性について検討を行っています。

   

【果実品質の概要】

両品種ともこれまで淡路地域で栽培されていなかったが、年内収穫が可能な雑柑類として、導入が可能です。今後、改植や高接ぎ更新による農家への普及や、直売所での有利販売が見込まれます。