暑さに負けないお米をつくる
―お米のつぶを見たことがありますか?―
人間と同じようにイネも夏バテします。お米のつぶをよく見てみると、健康な粒(整粒:せいりゅう)が透明なのに、夏バテしたお米は白くなります(乳白粒:にゅうはくりゅう、基白粒:もとじろりゅう、背白粒:せじろりゅう)。
そこで、夏バテしないお米をつくる方法を研究しています。その一つは夏の一番暑い時期とお米ができる時期が一緒にならないように、田植えを遅くする方法です。これは「コシヒカリ」で行われており、県北部で5月下旬に田植えを遅らせると健康で透明なお米が多くなります。
また、暑さに強い品種をつくることでも夏バテを防ぐことができます。平成22年から兵庫県でつくられるようになった「きぬむすめ」という品種は、今までの品種より暑さに強く、健康なお米が多い1等の割合が高くなりました。
この写真のようにスキャナーを使ってお米の健康診断をし、研究に活用しています。