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 現場雑感(2002/7/8)
 微小地域密着型優良特産地

 先日、当管内の菊産地と桃の産地を訪れる機会に恵まれました。
 菊産地は、僅か数ヘクタールの微小産地ではありますが、気候風土に恵まれ、極めて優秀な菊を生産し、姫路市場でも高い評価を受けています。
 もう一方の桃の産地は、菊の産地と同様に数ヘクタールの微小産地ではありますが、オーナー制等で地域住民と結びついたこれまた地域密着型の優良産地です。
 このような微小産地は全国いたるところに数多くあるとは思われますが、地域農業を支える優良な産地であることは否めません。
 さて、こういった地域の農家の特徴といえば、地域の中での微小地域の気候風土に恵まれていること、消費地に恵まれていること、そして核となる人(中核農家)の高い技術とそれを支える農家群があります。
 その農家群の経営形態が、専業農家群地帯と違って実に多種多様です。
 そして、そこで経営を行う人の多くは、結構堅実で幸せな経営を行っているのです。
 もちろん、1800h、800万円所得からは程遠いのですが、いろんな経営形態で微小産地を支えています。
 菊+年金
 もも+年金+農外所得
 その他いろいろ
  ・
 バラエティーに富んだ経営スタイルがありますが、それなりに工夫し、無理をしすぎない経営が多く、全体として微小産地を形成しています。
 それらの産地では、専業農家というものはそんなに多くはいませんが、総合生産力では専業農家数戸分に匹敵するものがあり、さらに、地域全体にインパクトを与えている面から見ると、地域農業への位置付けはより高いのかもしれません。
 地域農業を守るということは、・・・北海道は北海道の、沖縄は沖縄の、兵庫県は兵庫県の、姫路地域は姫路地域の、それぞれの地域における地域農業を守るということであって、十把一絡げにする問題ではありません。
 地域農業は地域の環境であり文化ですから、地域全体の農業関係総量(農家、生産力、自立、幸せ、その他もろもろの綜合概念)を向上させていくというのが、地域農業を守るということになります。
 その中で、普及事業の役割は、地域農業(人、産地、その他全て)の自立を図るための教育事業であり、地域農業が存在する限り必要な存在なのです。
 生徒がいる限り、教師は必要なのです。
 専門学校は専門学校の、受験校には受験校の、普通校には普通校の、定時制校には定時制校の教師が必要なのと一緒です。
 自信を持って普及事業に励みましょう。
 普及スタンスに柔軟性が求められています。