畜産専攻について(平成24年10月) |
畜産専攻では15頭の但馬牛繁殖牛とその産子および肥育牛32頭を飼育しています。
繁殖牛は1年1産を目指した繁殖管理、その産子はすこやかな子牛をつくるための育成、肥育は神戸ビーフの認証をめざした飼育を実践することにより畜産の基礎から最新の技術を習得することを目指しています。
今年度の畜産専攻生は、1年生6名(うち女子4名)、2年生6名(うち女子2名)の計12名で、本校始まって以来、女子が男子を上回りました。そのため、朝日、神戸新聞やBSジャパン等マスコミからも取材をうけ注目を集めています。
実習では飼料給与、除糞、牛舎清掃といった一連の作業に加え、牛の健康観察、発情チェック、飼料摂取状況、追加哺乳量記録等も日常の作業として実施しています。また、体重や体の発育測定、除角、削蹄、去勢といった牛体の管理、分娩処置、人工授精、疾病対策等についても体験しています。さらに、家畜保健衛生所による繁殖実習や血液検査、技術センターによる暑熱対策やサシバエ対策等外部機関との連携により、幅広く、高度な技術に触れ合う機会もつくっています。今年度からは専攻ごとにゼミを実施することとなり、校長先生も参加のうえ、テーマをきめて学生中心の討議もおこなっています。畜産では「卒業論文テーマの概要」「牛の血液性状について」「サシバエ対策について」等で熱心な議論がかわされました。
2年生の卒業論文として、肥育牛グループでは3名で「発酵醤油粕添加が但馬牛肥育に及ぼす影響」として飼料に発酵醤油粕を混ぜることによる採食性、枝肉への影響を調査しています。繁殖・育成牛グループは3名で「CIDR」としてホルモン剤の効果を調査し、繁殖性の向上を目指しています。また、1年生も同様に繁殖・肥育グループに分かれ、2年生の卒業論文の手伝いをしながら研究手法を学ぶとともに、それぞれの課題に取り組み始めています。
子牛の誕生、事故死等動物の生死に直面することが畜産の現場では日常的な出来事です。日々、生命に関わる畜産という産業に真摯に向き合うことができる畜産人を養成することが畜産専攻の目標です。
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