開発技術名
「タマネギ収穫後圃場の湛水によるタマネギベと病の発病抑制技術」
技術開発の経緯
平成28年産タマネギにおいてベと病が大発生した。対策として様々な技術が講じられているが、本病の爆発的発病の起点となる一次伝染株(全身感染株)の抑制技術は、生産者による圃場巡回・抜き取りの徹底に依存されている。べと病菌は栽培後、土壌中に生存しているので、湛水とその期間について技術開発を行った。そこで、タマネギ収穫後の湛水期間が次作タマネギの全身感染株の出現に及ぼす影響を明らかにし、タマネギベと病の防除に資することを目的に試験を行った。
開発技術の内容
ア タマネギ収穫後に45日以上湛水すると十分な防除効果が得られる。
イ 湛水期間中は、十分な湛水が行えるように水管理を行う必要がある。特に漏水田では、土壌が露出しないように水管理に十分注意する。
ウ タマネギ収穫後の湛水期間として45日以上が有望であるが、現実的には後作の準備等を勘案して45日湛水が最も普及しやすい処理期間である。
期待する効果
45日間の湛水期間により全身感染株の発生は要防除水準である発病株率0.01%以下とすることが可能である。
連絡先
農業技術センター病害虫部 0790-47-1222 (作成者:岩本 豊)