開発技術名

 黒大豆エダマメの一次加工技術(むきまめ、ペースト)


技術開発の経緯
 

 

 総合センター育成の黒大豆エダマメ(ひかり姫)は、新たな特産品目として生産振興が図られている。エダマメは保存性が低く、流通期間が短いことから収穫調製作業が集中し、面積拡大の制限要因となっている。朝来農業改良普及センターからの要望提案を受けて課題化を行い、収穫・販売期間の延長に結び付き、新たな需要の拡大が見込める黒大豆エダマメの一次加工技術の開発に取り組んだ。

 

開発技術の内容

 

ア ひかり姫のむきまめ加工に適した収穫時期は10月下旬で、青果(1010日~1020日)よりも7日程度遅い。

イ 黒大豆エダマメのむきまめ加工において、莢むきの作業性を向上させる前処理として、ブランチング(沸騰水中で加熱処理)を90秒間行う。大量に処理する場合、莢むき機を使用することで、作業時間が手むき作業の1/6に短縮する。

ウ 真空包装後のむきまめは、加熱浸漬を8510分間行うと、利用時まで冷凍保存できる(-18℃以下12か月)。加熱浸漬は生菌数の増加を抑えるのに効果がある。

エ むきまめに水または0.5%アスコルビン酸溶液(豆の7割程度の量)を添加して、ミキサーやフードプロセッサーを用いて磨砕することで、ペーストとして利用できる。

 

期待する効果 

 

・ ひかり姫の収穫期間は、一次加工利用(むきまめ、ペースト)により、青果に比べて7日程度延長できる。

・ 黒大豆エダマメのむきまめは、一次加工素材として利用できる。包装後の加熱浸漬と冷凍技術を組み合わせることで、特性を生かしたむきまめを製造でき、周年利用・販売することが可能となる。