開発技術名
「醤油醸造用大豆「たつまろ」の狭条・密播・晩播による収量の高位安定化栽培体系」
技術開発の経緯
兵庫県の大豆生産は収量性が低く(101kg/10a:H28年)、反収向上が課題となっている。一方、醤油醸造用として密播適性や耐倒伏性に優れ、多収の新品種「たつまろ」の導入が進められるなかで、「たつまろ」の普及と併せて、収量・品質の高位安定化が可能な栽培技術の確立が求められている。
開発技術の内容
ア 条間25~30cm、40粒/㎡の密播により、20~30本/㎡の苗立ちを確保でき、安定多収が可能である。なお、「たつまろ」の百粒重は約20~25gと従来品種よりも粒径は小さいが、播種量の変更は行わなくて良い。
イ 収量の高位安定化に必須である播種適期(7月中旬)を確保するため、播種前に実施する作業を改善する。このことにより、圃場の排水性と保水性を両立することができる。
改善体系:残渣処理→弾丸暗渠(慣行同等~やや多)(→整地→播種)
従来体系(水稲後小麦前と同様):残渣処理→周囲溝→弾丸暗渠→スタブルカルチ(→整地→播種)
期待する効果
7月20日を播種晩限として、播種粒数40粒/㎡(播種量7~8kg/10a)で反収300kg/10aが達成可能。
連絡先
農業技術センター農産園芸部 0790-47-2412 (作成者:牛尾 昭浩)