開発技術名
「水稲、小麦二毛作地域における縞葉枯病防除マニュアル」
技術開発の経緯
イネ縞葉枯病はヒメトビウンカが媒介する稲の重要病害で、2008年頃から流行傾向にあり、2014年には西播磨地域を中心に発生面積が6,200haに達した。本格的な流行を阻止し、早期鎮静化と持続管理を目的として、生産者の都合で防除法を選択し、取り組めるように、新たに開発・実証した化学的防除法と耕種的防除法を基幹とする総合防除マニュアルを作成した。
開発技術の内容
ア 縞葉枯病総合防除マニュアルは、下記の2つの新規実証技術と作物や季節ごとに有効な既知の防除オプションを防除暦様式にデザインした生産者向けマニュアルである。
イ 縞葉枯病の感染が成立する前にヒメトビウンカを死亡させ、初期感染抑制に効果的な方法として、クロチアニジン粒剤(1.5%)の播種時処理を行う。
ウ ヒメトビウンカ越冬世代虫の密度を効果的に低減するため、厳冬期の1月に耕耘を実施する。
期待する効果
ア 同じ薬剤の使用方法を移植時処理から播種時処理へ変更することで、初期感染の抑制効果が望める。
イ 持続的かつ環境負荷の小さい環境創造型農業の推進に寄与できる。
連絡先
農業技術センター病害虫部 0790-47-1222 (作成者:吉田 和弘)