開発技術名
「乳中脂肪酸組成による周産期リスク牛の摘発」
技術開発の経緯
乳牛は分娩後(周産期)に疾病を集中して発症し、大きな生産性阻害要因となっている。これまでその予兆を酪農家自身で捉えるのは困難であったが、分娩後早期の乳中脂肪酸組成から周産期リスクを判定する技術を開発し、乳成分分析装置による迅速推定技術と合わせて酪農家へ注意喚起することができるようになった。
開発技術の内容
乳汁中のDe Novo脂肪酸割合の推定値と Pre Formed脂肪酸割合の推定値を用いて、的中率95.8%で周産期リスクが高い、又は、低いを予測する。
De Novo脂肪酸:飼料が胃の中で発酵して生じる酢酸や酪酸から乳腺で合成される乳中脂肪酸
Pre Formed脂肪酸:飼料中の脂肪や体脂肪が直接乳汁中へ移行した乳中脂肪酸
期待する効果
周産期疾病への早期対応による死廃事故の低減、繁殖成績の向上等により乳生産量が10%程度増加
連絡先
淡路農業技術センター畜産部 0799-42-4880 (作成者:生田 健太郎)