開発技術名
「残根除去機によるホウレンソウ萎凋病菌の増殖抑制」
技術開発の経緯
おおや高原では有機栽培によるホウレンソウの連作が行われており、萎凋病が多発し、収量が減少している。現地では、熱水土壌消毒やカラシナすき込み土壌消毒などが行われているが、土壌消毒の効果は1年程度しか持続せず、土壌消毒効果を持続させる方法が求められていた。そこで、萎凋病の発生を助長しているホウレンソウ収穫後の残根を除去する方法を検討した。
開発技術の内容
ア トラクターのロータリーのサポート部の両端に取り付ける残根除去機を試作した。残根除去機はロータリー幅と同じ長さの角形鋼管に6cm間隔で長さ40cmの爪を取り付けたもので、ロータリーを回転させながら、土表面近くをレーキのように引っ張り、根を集める。
イ 根の腐敗を避けるため、ホウレンソウ収穫後2~3日以内に残根除去作業を行い、残根除去機で2~3回通ることにより、50%弱の本数の根が回収できる。
ウ この方法で根を回収し、圃場外へ持ち出すことにより、萎凋病菌密度の上昇が35%程度抑えられる。
期待する効果
土壌消毒の効果が長期間持続することで、栽培コストが減少し、収量が安定する。
連絡先
北部農業技術センター農業・加工流通部 079-674-1230 (作成者:竹川昌宏)