開発技術名

「畝立同時施肥による秋冬ハクサイの施肥量低減技術」

 

技術開発の経緯

 淡路地域の野菜生産において、肥料コスト削減や環境負荷軽減を図る施肥量低減技術の開発が求められており、近年、施肥機による畝立同時施肥技術が普及しつつある。レタスのマルチ栽培では、安定した施肥量削減効果が得られるものの、降雨の影響を受けるハクサイの裸地栽培では技術確立が不十分であるため、南淡路農業改良普及センターからの要望を受け、畝立同時施肥作業による施肥量低減技術を検討した。

 

開発技術の内容

 1~2月どりハクサイにおいて、施肥機を用い、畝立て作業と同時に、ロータリ直後から定植する2条にすじ状に肥料(IB主体の緩効性)を投下、成型板で寄せた土を軽く覆土し、基肥の作条施肥することにより、次のことを明らかにした。
①基肥量を30~50%減量しても定植直後から速やかに肥料吸収が行われ、初期生育が非常に優れる。
②慣行施肥基準に従い、3回の追肥により肥効を維持することで、慣行と同等の収量が得られる。
③畝立同時施肥により、裸地栽培においても、全窒素量で最大25%の施肥量低減が可能となる。

 

期待する効果

 施肥量は、地域の慣行施肥基準の全窒素量に対し、25%減の28kg/10aと、環境負荷軽減できる。
 施肥コスト削減、作業省力化により露地野菜経営の安定に貢献できる。

 

連絡先

 淡路農業技術センター農業部 0799-42-4880