開発技術名
「夏肥施用による温州ミカンの増収安定生産」
技術開発の経緯
温州ミカンは近年の気候変動等の影響を受け、隔年結果が強く表れている。そこで、南淡路・北淡路農業改良普及センターから「淡路地域に適したかんきつ連年高品質生産技術の組み立て」について要望を受け課題化した。本課題では、夏肥施用と後期重点摘果の組合せによる温州ミカンの隔年結果軽減効果について検討した。
開発技術の内容
ア 従来の春肥(3月下旬)と秋肥(11月上旬)にそれぞれ窒素成分量で10kg/10aを施用する慣行施肥体系に比べ、春肥と秋肥の施用量を窒素成分量で4kgずつ削減し、削減分を5月下旬から6月下旬にかけて夏肥として施用することで、収量が増加し、隔年結果を軽減できる。
イ 6月下旬に夏肥を施用しても、着色不良等の窒素の遅効きによる果実品質の低下はみられない。
ウ 後期重点摘果と夏肥施用を組み合わせることで、品質が向上する。
期待する効果
淡路特産の温州ミカンを安定的に生産できる本技術導入により、経営の安定につながる。また、優良品種・系統への転換が加速する。
連絡先
農業技術センター農産園芸部 0790-47-2424 (作成者:宗田健二)