開発技術名
「5月下旬収穫の「アサクラサンショウ」果実の乾燥加工技術」
技術開発の経緯
「アサクラサンショウ」は、但馬地域において特産的な産地づくりが図られている。生産量の増大や需要の拡大に対応した技術として、「アサクラサンショウ」の5月下旬収穫の緑色果実(種白)について、一次加工(冷凍加工)を組み合わせた新たな乾燥加工技術の開発に取り組んだ。
開発技術の内容
ア 乾燥時間の短縮や果皮の緑色保持に効果のある乾燥前処理として、ブランチング(沸騰水中で加熱処理)を1分間行う。
イ 前処理後の果実は、乾燥時まで冷凍保存(-20℃以下12か月間)することが可能である。乾燥は、加工品の保存性の指標となる水分活性値が0.6以下になるように行い、適切な処理方法は、50℃から60℃の熱風乾燥で12時間程度である。
ウ 上記の技術を用いた乾燥果実は、無処理と比べて、鮮やかな色調や風味(香り・辛み)を保持した製品となる。
期待する効果
乾燥果実は、粉山椒や一次加工素材として利用できる。乾燥前処理と冷凍技術を組み合わせることで、「アサクラサンショウ」の特性を生かした乾燥果実を製造でき、周年的に利用・販売することが可能となる。
連絡先
北部農業技術センター農業・加工流通部 079-674-1230 (作成者:廣田 智子)