開発技術名

「高品質米粉の粉砕技術の開発」

 

技術開発の経緯

 コメの消費の減少に対し、製粉してパン等の加工食品への利用が推進されている。しかし、コメは組織が硬いため、小麦と同様の製粉は難しく、気流粉砕機のような新しい機器の使用が必要とされていた。また、米粉自体の製粉特性及び加工適性も明らかになっていないことから、県産米粉普及促進事業の開始に伴い総合農政課及び兵庫県穀類工業組合から依頼をうけ課題化を行った。

 

開発技術の内容

①米粉パンの製造においては、従来重視されてきた粉砕による粒の大きさの影響より、損傷デンプンの影響が大きいことを解明した。
②製粉前にコメの水浸漬を行うことにより、デンプンの損傷を抑制できることを明らかにした。県内業者が多く所有している胴搗き粉砕等においてもデンプン損傷度を大幅に抑制(11.0%→7.0%)することができて、気流粉砕機(湿式)に近い高品質な米粉の製造が可能となった。

 

期待する効果

 小ロットや加工用途に応じた製粉が可能であり、県産米粉を利用した、地域色豊かな米粉加工食品の増加が見込まれる。

 

連絡先

 北部農業技術センター農産・加工流通部 079-674-1230