開発技術名
画像による施設葉物野菜(コマツナ・ホウレンソウ)の簡易な草丈の推定法
技術開発の経緯
施設葉物栽培において、労働力の効率的配置や事前契約による有利販売をするために、出荷予測が求められている。正確な予測のためには実際に生育状況(草丈)を計測し、補正により精度を向上させることが重要である。そこで、生育途中の葉物野菜の草丈を把握するため、直上から撮影した画像と株間・条間から1株あたりの鉛直投影葉面積を算出し、草丈を推定する方法の開発を試みた。
開発技術の内容
ア 株間・条間の異なる場合でも、生育初期(草丈13cm以下)のコマツナ・ホウレンソウの株間・条
間・画像データ(植被率)から一株あたり鉛直投影葉面積を算出することで、草丈を推定できる。
イ 各品目の予測式は式1、2のとおりで、一株あたり鉛直投影葉面積(x(cm2))を代入すると、草丈(y(cm))が得られる。
(式1)コマツナ:y = 0.18x + 2.98(R² = 0.75)
(式2)ホウレンソウ:y = 0.22x + 3.78 (R² = 0.83)
(※鉛直投影葉面積:コマツナ54cm2以下 、ホウレンソウ45cm2以下)
(※撮影範囲内に雑草等、緑色のものがあると正確に測定できないので注意する)
期待する効果
コマツナ、ホウレンソウの生育予測モデルとの併用による出荷予測の精度向上につながる。