最近、切り花が長持ちするようになったと感じませんか?それには理由があります。たとえばカーネーションは出荷前にSTS(チオ硫酸銀錯塩)処理し、銀を吸わせます。これにより、花のしおれの原因となるエチレンの働きを抑えます。その結果、いままでのカーネーション切り花の2倍の日もちが可能となっています。また、バラでは生け水に糖や殺菌剤などを含んだ品質保持剤を入れることにより、花がしおれることなく、色つやよく最後まで開くようになります。これは殺菌剤が生け水内の細菌の発生を抑え、茎の中で増殖して、しおれることを防ぐからです。また、糖は切り花の栄養になります。このような品質保持剤は現在、多く市販されています。このような、消費者の皆様に品質のよい花を長く楽しんでもらう技術開発も、私たち農業関係の研究機関の仕事です。

 

(左)銀を吸わせたカーネーション、(右)無処理

 

(左、中)生け水に品質保持剤を入れたバラ、(右)無処理

 

(お問い合わせ)農業技術センター 農産園芸部 TEL:0790-47-2424