魚に関係することばを紹介します。

 

「猫に鰹節」

 油断できないことの例え、過ちを起こしやすいことの例え。猫のそばに好物の鰹節をおくことから。

 

「まな板の鯉」

 相手に生死のカギをにぎられ、逃げ場のないものの例え。まな板に載せられ、じっと料理されるのを待つ鯉の様子から。

 

「魚心あれば水心」

 相手が好意を示してくれれば、こちらも応じようという例え。相手の態度によって自分の行動を決めようという意味で用いられる。本来は「魚に心あれば、水にも心あり」で、魚が水に親しむ心があれば水もそれに応じる心があるという意味。

 

「魚の水を得たるが如し」「水を得た魚」

 苦境から脱出して、また、相応しい場所を得て大いに活躍することの例え。

 

「魚の目に水見えず人の目に空見えず」

 魚には水が見えず、人には空気が見えないように、あまり身近なものはどんなに大切なものであっても、かえって気づきにくいということ。

 

「木に縁りて魚を求む」

 方法を誤ると目的を達成できないということ。また、見当違いな望みを抱くこと。

 

「水魚の交わり」

 水と魚が切り離せないように、きわめて親密な交友の例え。また、夫婦の仲むつまじいことの例え。

 

「水清ければ魚棲まず」

 清廉すぎるとかえって人に疎んじられることの例え。余りにも清らかな水には餌となるプランクトンがおらず、魚は生息することができないことから。

 

参考文献:「明鏡 ことわざ成句使い方辞典」大修館書店

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