タマネギは比較的長期間の貯蔵が可能な野菜です。それは、収穫後の約2ヶ月間休眠に入り、暑い真夏を少ない呼吸量で過ごすからです。そのため、タマネギそのものの栄養分(ショ糖、ブドウ糖、果糖や有機酸など)の消耗が少なくてすみます。それだけでなく、貯蔵中に赤褐色になるタマネギの外皮、これがタマネギの品質低下を防ぐ大きな役割をはたしているのです。タマネギは幾重もの鱗片で組織されていますが、主として、外側から栄養分を使い中央部分を保護しています。その栄養分を使い切った外皮は、薄く、硬くなり、適度なガス交換や内部の水分減少を防ぐ役割をします。また、赤褐色になるタマネギの外皮はケルセチン(ポリフェノール)が多く含まれており、抗酸化性など機能性でも注目されています。

 

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