開発技術名

「茎疫病・SMV抵抗性を判別できるDNAマーカーの開発」

 

技術開発の経緯

 丹波黒は茎疫病、ダイズモザイクウイルス(SMV)にかかりやすく、病害が蔓延すると大幅な減収につながるため、生産現場からは防除技術の開発が求められていた。平成19年度に省資材・省労力で安定して高い防除効果が得られる防除対策として、病害抵抗性品種の育成に関する要望提案を受け、茎疫病抵抗性及びSMV抵抗性に関するDNAマーカーの開発を行った。

 

開発技術の内容

ア 茎疫病抵抗性遺伝子に連鎖した5種類のDNAマーカー(Sat_186_H25, Raso1-Satt009OPT, Sc125-179, Satt641-1, Sc125-113)により、茎疫病抵抗性を高精度に判別できる。
イ SMV抵抗性遺伝子(Rsv1)に連鎖した6マーカー(Sc172-151, Rsv1, Sc172-616、Sc172-767、Sa172-1032、Sct033)、Rsv3に連鎖した7マーカー(Sc156-53、47570k、47686k、4752k、47624k、TM031、Satt560)により、SMV抵抗性を高精度に判別できる。
ウ 上記のマーカーを組み合わせて用いることで、茎疫病及びSMV 両病害に抵抗性を有する系統を選抜することができる。

 

期待する効果

 今回得られたDNAマーカー情報を利用することで、丹波黒在来種における抵抗性の有無を事前に確認することが可能となり、新品種育成の効率化に反映できる。

 

連絡先

 農業技術センター農産園芸部  0790-47-2412 (作成者:杉本琢真)