開発技術名

「イチジク主枝高の高化による凍害軽減」

 

技術開発の経緯

 イチジクは落葉果樹の中では最も寒さに弱く、中でも兵庫県の主力品種である「桝井ドーフィン」は低温に弱い。県内陸部では放射冷却による気温低下が著しく、これがイチジク生産の大きな阻害要因となっている。そこで、凍害の発生を軽減できる樹形を求め、主枝の高さを変えたイチジク樹を養成し、主枝高が凍害の発生に及ぼす影響と果実品質について検討した。

 

開発技術の内容

 イチジク樹の主枝高を高くすれば、凍害の発生を軽減できることが明らかになった。その一因として夜間~早朝の樹体表面温度が高いことが示唆された。また、主枝高を高くし、新梢を水平に誘引した場合、受光が良くなり着色などの品質向上が期待できる。

 

期待する効果

 今後、さらに詳細な気象条件の検討、作業性、労働強度の検討を行い、凍害防止技術として完成させる。主枝高を高くすることによって従来よりも寒冷な地域での栽培をより安全に行うことができると考えられる。

 

連絡先

 農業技術センター農産園芸部 0790-47-2424