開発技術名

「低繁殖能力雄ウシの精漿中繁殖関連ホルモンの特徴」

 

技術開発の経緯

 種雄候補牛の中には精子濃度、精子運動性及び精子形態などの一般精液性状が異常な個体や一般精液性状が正常にもかかわらず雌を受胎させにくい精子を産生する個体が存在する。雄性繁殖能力低下と血中繁殖関連ホルモン濃度には関連があることを明らかにしたが、精液中の繁殖関連ホルモンとの関連性は不明である。この関連性を明らかにすることは、繁殖能力の改善技術を検討していく上で重要である。
 そこで、雄性繁殖能力低下雄ウシの精液中の繁殖関連ホルモン濃度の特徴を解析する。

 

開発技術の内容

 雄性繁殖能力低下雄ウシは正常な雄ウシと比較して、精漿中のインスリン様成長因子I(IGF-I)濃度が高い傾向を示す。また、インスリン様ペプチド3及びテストステロン濃度については差がみられない。

 

期待する効果

 雄性繁殖能力低下雄ウシにおける精漿中IGF-I濃度の増加の原因を究明することで、雄性繁殖能力低下雄ウシの改善技術及び検出方法への可能性が期待される。

 

連絡先

 北部農業技術センター畜産部  079-674-1230 (作成者:坂瀬 充洋)