開発技術名

「(R3)「山田錦」栽培支援アプリ「Rice Cam Y」(穂肥診断)の開発」

 

技術開発の経緯

 

 従来の画一的な施肥体系では、近年の気象変動の拡大に伴う稲の生育の変化等に対応できず、米粒の充実不足や収量低下が報告されている。このような近年の気象条件のもとでも、生育に適した施肥管理を行い、高品質な山田錦を安定的に生産することを目的に、山田錦栽培支援アプリ「Rice Cam Y」(穂肥診断)を開発した。

 

開発技術の内容

 

ア 「Rice Cam Y」は、「山田錦」の撮影画像から算出した「植被率」(2G-R-B法:G「グリーン」R「レッド」B「ブル

 ー」のうちG「グリーン」を強調処理して算出する方法が最適)と、生育の実測データ(生育量)に相関関係があること

 に着目し、スマートフォンの撮影画像を用いて、複数年の施肥試験データから適正な施肥量を算出するアプリである。

イ 幼穂形成期(出穂20日前)に穂肥診断アプリ「Rice Cam Y」で稲株を撮影し、穂肥診断を行う。これにより、手軽に

 適正施肥量を知ることができ、その診断結果に基づいて、穂肥を施用することで安定的に多収となる。

 

期待する効果

 

 スマートフォンアプリを活用することで、手軽に適正施肥量を把握でき、安定多収、生産者の農業経営力を強化させ、「山田錦」産地としてのブランド力の維持・向上につなげることができる。

 

連絡先

 農業技術センター 農産園芸部 酒米試験地 0795ー42-1036 (作成者:松川 慎平)