開発技術名
「イチジクの高品位出荷技術」
技術開発の経緯
県では完熟イチジクを出荷しており、市場の評価は高いが、完熟果実のため、輸送時の障害が出やすく商圏拡大の障害となっている(平成18年 神戸農業改良普及センター要望提案課題)。また、消費者からも購入時の果実の損傷のクレームが多いことから、平成19年~21年まで課題化し、収穫から出荷までの果実の損傷に伴う諸要因の解明と対策を検討した。
開発技術の内容
収穫・収果時の下敷き資材として用いられる新聞紙は果実から出る乳液を吸収しにくい為、果実を損傷させる確率が高く、セルロースシートのように吸水性の高い下敷き資材を使うことによって果実の損傷を90%以上回避出来る。
完熟果実6時間のトラック輸送シミュレーションにおいてウレタンスポンジを下敷き資材として使うことにより果実の損傷の割合を大幅(75%→15%以下)に減らすことが出来る。
予冷を行うことによって輸送時の果実の損傷を10%程度減らすことが出来る。また、果実の品質の低下を抑制することが出来る。
期待する効果
収穫~輸送時による損失を大幅に押さえることができる。また、現在、市場や消費者からのクレームの原因である新聞紙の付着、下部の損傷等を回避できる。
連絡先
北部農業技術センター農産・加工流通部 079-674-1230