開発技術名

「MA貯蔵によるレタスの鮮度保持技術」

 

技術開発の経緯

 淡路地域のレタス生産は、秋~冬~翌春まで主に生食用で市場出荷されている。しかし、近年、天候により出荷量が左右される状況が増加していることから、市場からも定時・定量出荷が望まれている。露地野菜であるレタスの安定出荷を実現するためには、収穫物の品質を保持しながら冷蔵貯蔵する技術の開発が不可欠であることから、レタスの鮮度保持技術について取り組んだ。

 

開発技術の内容

ア 収穫したレタスを調整後、低密度ポリエチレン袋(フィルム厚0.06mm)に、袋の体積の半量程度密封する(MA貯蔵)。
イ 早期収穫レタス(収穫適期7日前)では0℃のMA貯蔵により、40日間貯蔵が可能である。40日間の冷蔵貯蔵後、簡易包装において10℃で10日、15℃で7日程度、販売が可能な鮮度を維持できる。
ウ 適期収穫レタスでは0℃のMA貯蔵により、20日間貯蔵が可能である。20日間の冷蔵貯蔵後、簡易包装において10℃で7日、15℃で5日程度、販売が可能な鮮度を維持できる。
エ 上記条件でのMA貯蔵において、袋内の空気組成を測定したところ、酸素8~12%、二酸化炭素2~4%と貯蔵に適した空気組成で平衡状態となる。

 

期待する効果

 通常出荷のレタスの定時・定量出荷にだけでなく、需要の高まっている加工・業務用レタスへの出荷・作業調製への適応も可能である。

 

連絡先

 北部農業技術センター農業・加工流通部  079-674-1230  (作成者:小河 拓也)