開発技術名
「傾斜ハウスにおける効果的な熱水土壌消毒」
技術開発の経緯
おおや高原では傾斜地のハウスでホウレンソウの有機栽培が行われているが、萎凋病の発生により収量が低下している。現地では熱水土壌消毒機が導入されているが、耕盤が硬くさらに傾斜地であることから、熱水がしみこみにくく、ほ場全体に行き渡らないため土壌消毒の効果が上がりにくい。このため、効果的な熱水土壌消毒法の開発が求められていた。
開発技術の内容
ア 熱水土壌処理を行う前に、サブソイラでハウスに平行して土壌に筋を切ったあと、ハウスの入り口(低い側)に排水口(縦、横及び深さ各0.5m程度)を掘り、排水口から放射状にサブソイラの筋に交差するように弾丸暗渠を通し熱水が排水口へ抜けるようにする。
イ 耐熱性の散水チューブを30cm間隔で設置し、熱が逃げないように、ビニールフィルムで被覆し、熱水消毒機により、150L/㎡の熱水(90℃)を注入する。
ウ 地下20cmで50℃以上の温度を3時間維持することにより十分な土壌消毒効果が得られる。
期待する効果
傾斜地での有機栽培ホウレンソウの連作が可能となる。
連絡先
北部農業技術センター農業・加工流通部 079-674-1230 (作成者:竹川昌宏)