開発技術名

「兵庫オリジナルギクの鉢物栽培技術」

 

技術開発の経緯

 これまでに兵庫県花卉協会と共同で兵庫オリジナルギク(商品名「サンバマム」)を育成してきた。これらは切り花向けに育成した品種であるが、新たに鉢物での商品化が求められている。そこで、鉢物の仕立て技術やわい化剤を利用した草丈調節技術を開発する。

 

開発技術の内容

ア 鉢物での仕立ては15cm鉢に3本仕立てとする。128穴セルトレイの発根苗を9cm鉢に1本ずつ仮植し育成した後、15cm鉢に3本ずつ鉢上げする方法により、草姿が整う。
イ わい化剤処理として、兵庫花11、12、13および16号は、ビーナイン顆粒水溶剤200倍液またはスミセブン20倍液を、仮植1週間後および鉢上げ1週間後の2回茎葉散布処理する方法により、草丈を30cm程度に調整できる。兵庫花10、14および15号は草丈が伸びやすいため、ビーナイン顆粒水溶剤200倍液を発蕾期にさらに1回茎葉散布する。
ウ 季咲き栽培では10月下旬~11月に開花する。9月下旬に出荷するには、7月下旬からシェード栽培(17時~翌8時頃)を行う。12月に出荷するには、8月下旬から電照を行い、開花予定日の55~60日前に消灯する。11月以降は最低5℃以上で加温する。

 

期待する効果

 これまで切り花のみであった兵庫オリジナルギクにおいて、新たに鉢物の商品が増え、鉢物のオリジナル品種として出荷量の増加が期待できる。

 

連絡先

 農業技術センター農産園芸部 0790-47-2424 (作成者:水谷 祐一郎)