開発技術名

「新梢伸長抑制剤によるブドウの新梢管理の省力化」

 

技術開発の経緯

 優良新品種の導入が進む中、特にシャインマスカットは樹勢が強いため、本県の短梢せん定栽培では新梢管理に多くの労力を要するとともに、果実品質への悪影響も生じている。一方、ピオーネでは新梢伸長抑制剤メピコートクロリド液剤による新梢管理の省力効果を認めており(平成20年度)、シャインマスカットに対する効果的な利用法を検討した。

 

開発技術の内容

ア シャインマスカットに対するメピコートクロリド液剤1000倍希釈液の開花前(展葉7~11枚期)散布(100?/10a)により、副梢の伸長が抑制され、副梢切除のための新梢管理労力が約20%減少し、省力化が図れる。
イ 開花前散布により、着粒が増加するとともに、果軸の徒長が抑制されて果粒が密着して脱粒しにくい房型に改善する。
ウ メピコートクロリド液剤の新梢伸長抑制効果は散布後約20日でみられなくなる。強勢樹には毎年の散布が必要である。なお、樹勢の劣る樹では散布により果実品質が低下する場合がある。

 

期待する効果

 着粒の安定、房型の改善が図られ、品質向上につながる。

 

連絡先

 農業技術センター農産園芸部 0790-47-2424 (作成者:水田 泰徳)