開発技術名

「カーネーションの夏季短時間夜間冷房による開花促進・品質向上技術」

 

技術開発の経緯

 兵庫のカーネーションは関西市場でトップシェアの品目であり、本県を代表する花きの一つである。しかし近年、夏季の高温により秋季の品質低下が問題となってきた。そのため、夏季夜間にヒートポンプ等の省エネ空調装置による昇温抑制を行い、秋季の品質向上に取り組んだ。特に、省エネ効果の高いと考えられる短時間夜間冷房の効果について検討した。

 

開発技術の内容

 定植6月中旬の暖地のスタンダードカーネーション栽培において、摘心直後(7月上旬)から9月下旬まで11週間の夏季短時間夜間冷房(日没後4時間21℃)を行うことで、終夜冷房に比べ冷房コストを4割程度減らしながら秋季に茎下垂指数が低く、硬い切り花を収穫でき、年末までの切り花において到花日数が2週間短縮できる。

 

期待する効果

 夏季に日没後4時間21℃設定の短時間夜間冷房を実施することで、秋季の秀品率が18%向上し、年末までに17%程度の売り上げ増加が試算できるため、関西市場でのトップ産地である兵庫県産カーネーションのブランド力維持に貢献できる。

 

連絡先

 淡路農業技術センター農業部  0799-42-4880   (作成者:東浦 優)