開発技術名

「冬季に低温栽培可能なカーネーション品種の選定とその効果的な栽培手法を確立」

 

技術開発の経緯

 カーネーションは、全国出荷量3位で本県花きの主要品目であるが、重油の高騰(A重油価格H16 46円/L→H20 120円/L)により暖房経費が増大し(140万円/10a)、経営上の問題となっている。そこで、冬季暖房を低温に設定しコストを低減しつつ品質を低下させない品種を選定した。

 

開発技術の内容

 スタンダード系の88品種を冬季栽培限界とされている夜温8℃に設定した温室で栽培し、冬季夜温13℃設定の慣行栽培と比較検討した。
① 生育及び切り花品質が冬季13℃設定と比べて遜色ない低温栽培可能な品種は、ピンクモンテズマ・エクセリア・フランセスコの3品種であった。
② 3品種を低温栽培した場合、冬季の収量が一時的に少なくなる傾向が認められたが、9月から10月頃に蕾をつけた1次分枝のうち半数を摘心すると、需要期である12月から1月頃にも切れ目なく収穫でき、切り花収量は13℃暖房と変わらないことを明らかにした。

 

期待する効果

 低温栽培可能な品種を導入することによって、品質はそのままに燃油等の生産コストを減らすことができる。

 

連絡先

 淡路農業技術センター農業部 0799-42-4880