開発技術名
「県産スギ柱の縦方向強度の推定方法」
技術開発の経緯
兵庫木材センター(H22年12月稼働)との情報交換の場で、県産スギ材から芯持ち柱角を供給する際に、縦方向の強度性能(座屈強度)について説明できるような科学的データの提供ができないか打診があった。そこで、スギ心持ち柱材の座屈荷重と中央部水平変位の関係について測定した。
開発技術の内容
原木の動的ヤング係数と正角材の曲げヤング係数はよく一致し、さらに、曲げヤング係数からオイラー式によって推定した座屈強度は、実測値とよく一致することを実証した。なお、元々の試験体にそりが生じている場合は、小さい荷重によっても、大きな中央部水平方向変位が生じ、座屈強度の実測値は推定値よりも小さくなった。このため、スギ柱材の製材にあたって、そり等をできるだけ小さくして、精度よく仕上げる必要があることを明らかにした。
期待する効果
木材業者に対して本推定技術を普及し、あわせて製材品の寸法精度の向上を指導することにより、本県産製材品の品質向上が期待される。
連絡先
森林林業技術センター木材活用部 0790-62-2118