開発技術名

「県産スギ構造材の接合強度信頼性を向上させるための含水率等部材管理指標」

 

技術開発の経緯

 県内の建築士や工務店等は、県産スギ材を梁桁等横架材に使用することを敬遠する傾向がある。理由としては、接合部がへたる、たわみやすい、実績が乏しいなどがある。
 このため、材積が大きく、利用率の向上に寄与できる横架材としてスギ材を利用する技術を検討した。

 

開発技術の内容

 横架材利用に向けての一懸念事項とされている接合性能の信頼性を高めるため、部材の含水率を管理することが接合(めりこみ)強度を大きく向上させること等を明らかにした。
①含水率約20%材を気乾状態(約12%)まで乾燥すると、めりこみ強度は1.43倍になる。(含水率が1%低下するごとにめりこみ強度は約5.1%高まる。)
②材端部のめりこみ強度は材中央部のめりこみ強度の75~79%である。
③材内高さ(梁せい)方向では上下端よりも中層ほどめりこみ強度が大きい(1.35倍)。

 

期待する効果

 接合強度の強化技術を開発し、これを併用して利用拡大を図る。

 

連絡先

 森林林業技術センター木材活用部 0790-62-2118