開発技術名

「抵抗性アカマツ「播磨の緑」接ぎ木苗の活着率向上」

 

技術開発の経緯

 平成19年に本県が全国で初めて品種登録したマツノザイセンチュウに強度の抵抗性をもつアカマツ品種「播磨の緑」についてはその普及を図るため、接木苗の生産実用化に向けて接ぎ木活着率向上を目指したデータ収集を行い、苗木生産性の向上を図った。「播磨の緑」は一般的なアカマツと比較して接ぎ木活着率が低い(0~数%)とされるため、活着率30%を目標に接ぎ木試験を行い、初年度は活着率が極めて低かったものの、2年度目には目標の活着率を達成した。

 

開発技術の内容

 キャビティコンテナ苗を台木にしたものに接ぎ木後に1本ずつポリ袋をかぶせ、寒冷紗で覆うなどのきめ細かな養生を組み合わせて行うことにより、普通苗とキャビティコンテナともに目標とする活着率30%を達成できる。また、接ぎ木接合部への癒合剤は施用しない方が活着率が高い。なお、活着後の伸長量は普通苗を用いた台木の方が大きい。

 

期待する効果

 接ぎ木による苗木生産の目途がたち、今後の実用本格化が期待できる。

 

連絡先

 森林林業技術センター森林活用部 0790-62-2118 (作成者:村上俊明(緑化センター))